My Music Philosopy #5

My Music Philosopy #5

第5話 人生の選択

松任谷正隆さんのエッセイ(JAF Mate 2021 2・3)から: 
大学にもろくに行かずにバンド仲間(ドラム林立夫さん、
ベース後藤次利さんら)4人と家賃1万2千円の家に住み、
12万円でワンボックスバンを買った。バンド仲間の何人か
は既にスタジオ活動でお金をもらってた。彼らはそれを
「仕事」と呼んでいたが、音楽をやるのが何で仕事なんだ?
と、ものすごく抵抗があった。
また、QUEENの映画「ボヘミアン・ラプソディ」を見た時
に思った。多重録音で自分の心の中にあるイメージを形に
する作業は楽しくて楽しくて、「仕事」という表現は全く
関係無い。
やりたいことがお金になって、それで生計が立てられるな
ら幸せだ。でも、たとえそれがお金にならなくて、仕事と
言えなくても、やっていい。やれるのならやろう。
演奏を通じて収入を得るだけが、音楽を続ける唯一の方法
ではない。重要なのは、音楽を続けることであって、演奏
でお金を稼ぐことではない。音楽を続けるための、自分な
りのやり方、人それぞれの生き方(お金の稼ぎ方)を見つ
けることが大切だ… と、この本は書いている。
自分が最初に思ったこと(うまくなりたい)を追い求めて
いるうちに、視野が狭くなり、こんな考え方を持つこと自
体が難しくなり、音楽を諦めるという極端な考えになった
としたら、それは悲しい。
音楽は素晴らしい、音楽は真剣に取り組む価値がある。
「しかし、音楽は人間の営みのなかのたった一つのものな
んだ」… この本の中に、こんな言葉も書かれていた。確か
に大切なことは沢山ある。
さて、この本を読んで、私自身の中途半端なもやもやは、
どうなる? そろそろ私自身も解を得たい。
「練習の先に、何があるんだろう?」



Next   Up